ねおき

椎名誠〔超常小説編〕

Shiina Makoto

更新

1944年、東京生まれ。東京写真大学中退。流通業界専門誌の編集長を経て作家業に入る。私小説、エッセイ、紀行文、SF小説など著作多数。目黒孝二らと本の雑誌社を設立し、月刊「本の雑誌」の編集長を務めていた。また作家以外にも映画監督、写真家としても活躍している。『犬の系譜』(1988)で吉川英治文学新人賞、『アド・バード』(1990)で日本SF大賞受賞。小説作品は大まかに自伝要素の強い私小説系と、個性的SFや非日常的な小説等の超常小説系に分けられる。超常小説で描かれる世界観や生物観は独特。

シリーズもの

Evena

書誌情報

Evena

著者
椎名誠
出版者
東京 : 文藝春秋社
出版年
2015
ISBN
9784163901978
書影

埠頭三角暗闇市場

書誌情報

埠頭三角暗闇市場

著者
椎名誠
出版者
東京 : 講談社
出版年
2014
ISBN
9784062185127
書影

月の夜のわらい猫

書誌情報

月の夜のわらい猫 超常小説ベストセレクション 1

著者
椎名誠
出版者
札幌:柏艪舎
東京 : 星雲社(発売)
出版年
2012
ISBN
9784434166341
目次
  • 雨がやんだら
  • 生還
  • 管水母
  • 餛飩商売
  • 水域
  • 胃袋を買いに。
  • 考える巨人
  • 問題食堂
書影

水の上で火が踊る

書誌情報

水の上で火が踊る 超常小説ベストセレクション 2

著者
椎名誠
出版者
札幌 : 柏艪舎
東京 : 星雲社(発売)
出版年
2012
ISBN
9784434166358
目次
  • いそしぎ
  • ぐじ
  • みるなの木
  • 突進
  • 猫舐祭
  • ねじのかいてん
  • 三角州
  • 青野浩の優雅でもなければ退屈でもないありふれた午後
書影

チベットのラッパ犬

舞台は近未来の中国大陸。象ノ口川第十八川床仮設道路を乗り合いの改造トラックに揺られ、吐水の町に降り立った男。彼の表向きの職業は、母水藻や鬼菱などの水生植物の買付人だったが、本当の目的は別のところにあるのだった... 星ひとつ

書誌情報

チベットのラッパ犬

著者
椎名誠
出版者
東京 : 文藝春秋
出版年
2010
ISBN
9784163294803

ひとつ目女

背掻き猿飼育の仕事を失ってから失業中の男は、筋肉神経店の紹介で有限公司恭平臓器の仕事にありつくのだが、その内容は失踪したラクダを探し出すことだった。中国の生体攻撃で荒廃した土地を舞台にした冒険物。星ひとつ

書誌情報

ひとつ目女

著者
椎名誠
出版者
東京 : 文藝春秋
出版年
2008
ISBN
9784163269504
目次
  • ネズミ
  • ラクダ
  • 赤蜘蛛
  • ひとつ目女
  • 香脂鼬
  • 水百脚
  • 蓬莱虫
  • 醜女蔓
  • 覗きコブラ
  • 婆婆雷
  • 水独楽

銀天公社の偽月

銀天公社の人工月に照らされる荒廃した世界を舞台に繰り広げられる7つの話。毒々しい色合いに染まる妖しい商店街、降り続く濃厚な脂雨、腐臭漂う海に静止する人間型の水上歩行機。灰汁も登場。星ふたつ

書誌情報

銀天公社の偽月

著者
椎名誠
出版者
東京 : 新潮社
出版年
2006
ISBN
4103456183
目次
  • 滑騙の夜
  • 銀天公社の偽月
  • 爪と咆哮
  • ウポの武器店
  • 塔のある島
  • 水上歩行機
  • 高い木の男

砲艦銀鼠号

「海賊でもやるか」。灰汁と可児と鼻裂の3人は、動物蛋白の腐敗ガスで動く古い砲艦に乗って海に出た。戦乱で荒れた世界を舞台にした海賊的冒険物語。星ひとつ

書誌情報

砲艦銀鼠号

著者
椎名誠
出版者
東京 : 集英社
出版年
2006
ISBN
4087748111
目次
  • ツガネ
  • 巨人のプロペラ
  • 鉄魚
  • 泥豚
  • 特別料理
  • 長い休息
  • 海底歩行機
  • カルタ船
  • 雲人間

走る男

一群とともにパンツ一枚で走り出した男。背後には犬の群れが迫り来る。男が走り続ける理由とは?彼の運命は?若者の姿が見えない近未来の日本を舞台にSFタッチで描く。星ひとつ

書誌情報

走る男

著者
椎名誠
出版者
東京 : 朝日新聞社
出版年
2004
ISBN
4022578955
書影

問題温泉

落ち目の温泉旅館にやってきた小説家が風呂場で遭遇する不運を描いた表題作ほか、ワンアイデアの不条理もの、背筋が寒くなる系などいろいろ入った一冊。突然机の上に現れたメタルシルバーの極小物体との戦いを描いた「机上の戦闘」など。星ひとつ

書誌情報

問題温泉

著者
椎名誠
出版者
東京 : 文藝春秋
出版年
1999
ISBN
416318810X
目次
  • ブリキの領袖
  • 考える巨人
  • 机上の戦闘
  • 料理女
  • 鳥人口伝
  • 飛ぶ男
  • 熱風
  • 問題温泉
  • Mの超能力
  • 三角洲
  • じやまんの螺旋装置
  • アルキメデスのスクリュウ

机の中の渦巻星雲

超常小説ベストセレクション。超常小説の中から著者自らが選び出した傑作揃い。どんどん増え続ける「蚊」、男の口臭に人がバッタバッタと倒れていく「アルヒ…。」など。ひとつのアイデアでここまで話を展開できるすごさに脱帽。星みっつ

書誌情報

机の中の渦巻星雲 超常小説ベスト・コレクション

著者
椎名誠
出版者
東京 : 新潮社
出版年
1997
ISBN
4103456116
目次
  • いそしぎ
  • ジョン万作の逃亡
  • 雨がやんだら
  • 水域
  • 胃袋を買いに。
  • アルヒ…。
  • 武装島田倉庫
  • 猫舐祭
  • スキヤキ
  • みるなの木
  • ねずみ
  • 餛飩商売

みるなの木

SF三部作の舞台と同じく、ある最終戦争後の世界を描いたものと、日常に潜むアイデアを増幅させたものが収録されている。「突進」は目的方角を目指して障害を乗り越え、ただ男がひたすら走り続けるというワンアイデアもの。星ふたつ

書誌情報

みるなの木

著者
椎名誠
出版者
東京 : 早川書房
出版年
1996
ISBN
4152080604
目次
  • みるなの木
  • 赤腹のむし
  • 南天爆裂サーカス団
  • 管水母
  • 針女
  • 幽霊
  • 突進
  • 聞き書き 巷の達人
  • 漂着者
  • 出歯出羽虫
  • 対岸の繁栄
  • 海月狩り
  • 餛飩商売

鉄塔のひと

1本だけ取り残された鉄塔は、白い雲を背に、ずかずかと歩き出していきそうだった。そんな鉄塔に魅入られた男を描いた表題作ほか、老齢化した自治会が強大な力を持ち始める「風雲欅台住宅」など、非条理、妖しい短編集。星ふたつ

書誌情報

鉄塔のひと その他の短篇

著者
椎名誠
出版者
東京 : 新潮社
出版年
1994
ISBN
4103456086
目次
  • ねずみ
  • とかげ
  • おいでよ
  • やもり
  • 抱貝
  • 風雲欅台住宅
  • 風呂とユーレイ
  • 鉄塔のひと
  • たんねん洞

中国の鳥人

全8編の短編小説集。表題作「中国の鳥人」は、商用で中国奥地に立ち寄った男が空を飛ぶ民族に出会うという話。「月下の騎馬清掃団」もおすすめ。主人公もかなり混乱、読む側も混乱。星ふたつ

書誌情報

中国の鳥人

著者
椎名誠
出版者
東京 : 新潮社
出版年
1993
ISBN
4103456078
目次
  • 中国の鳥人
  • 月下の騎馬清掃団
  • 思うがままの人生
  • ちくわ
  • 蚊無し川
  • たどん
  • 鯨女
  • スキヤキ

地下生活者

地下鉄の通路を歩いていた5人は衝撃と共に地下に閉じ込められる。地上からの助けもなく、なんともへんてこな存在となってしまう彼ら... 「地下生活者」。海岸の砂浜にはまり込んだ車は、ずんずんと沈んでいく「遠灘鮫腹海岸」。星ふたつ

書誌情報

地下生活者

著者
椎名誠
出版者
東京 : 集英社
出版年
1993
ISBN
4087728994
目次
  • 遠灘鮫腹海岸
  • 地下生活者

ドス・アギラス号の冒険

ボクス船長と盟友である歴史学者コロンバス氏は、4人の武装甲板員を連れて冒険の旅に出る。イラストレーターたむらしげる氏とのコラボレーション。星ひとつ

書誌情報

ドス・アギラス号の冒険

椎名誠
たむらしげる
出版者
東京 : リブロポート
出版年
1991
ISBN
4845706776

胃袋を買いに。

いろいろ入った短編集。盆戻りで1年ぶりに我が家に帰ってきたおふくろだが、一方でその息子の胃袋が思わぬこととなる表題作ほか、放置された車がずっと先まで並ぶ高架道に暮らす「ループ橋の人々」など。星ふたつ

書誌情報

胃袋を買いに。

著者
椎名誠
出版者
東京 : 文藝春秋
出版年
1991
ISBN
4163124500
目次
  • 家族陥没
  • アルヒ…。
  • デルメルゲゾン
  • 箱の中
  • にぎやかな夜
  • 胃袋を買いに。
  • 猫舐祭
  • 八灘海岸
  • 引綱軽便鉄道
  • ループ橋の人々

武装島田倉庫

北政府との戦争後の荒廃した世界で生きる人々を描く。文明の名残である壊れたビルディングを見て驚く人があれば、人が住む建物というものだよと教える人あり。油でギトギトになったもはや海とは呼べない海。そんな世界でも、淡々とながらも生きる喜びを感じる若者がいる。星みっつ

書誌情報

武装島田倉庫

著者
椎名誠
出版者
東京 : 新潮社
出版年
1990
ISBN
410345606X
目次
  • 武装島田倉庫
  • 泥濘湾連絡船
  • 総崩川脱出記
  • 耳切団潜伏峠
  • 肋堰夜襲作戦
  • カミツキウオ[魚へんに乱+魚へんに齒]白浜騒動
  • 開帆島田倉庫

水域

『ねじのかいてん』収録の短編「水域」を長編へと展開したもの。水のあふれる世界を漂う男ハルの人生と冒険の物語。水没した高層ビルが所々に突き出し、流木が吸い寄せられてできる浮島がある。得体の知れない生物、植物。人に心を許すと裏切られることもある。素晴しい世界観。星みっつ

書誌情報

水域

著者
椎名誠
出版者
東京 : 講談社
出版年
1990
ISBN
4062044676

アド・バード

父を探して兄弟が向かったのはマザーK市。そこは広告に支配された未来都市だった。さまよう奇怪な生物。この作品がつぼにはまれば、一気にシーナ・ワールドへ。SF三部作『水域』『武装島田倉庫』もあわせてどうぞ。星みっつ

書誌情報

アド・バード

著者
椎名誠
出版者
東京 : 集英社
出版年
1990
ISBN
408772736X

ねじのかいてん

超常小説というよりはへんてこ小説か。三年B組金八先生をもじった「二年C組」、古典ポルノ見世物ランドで副業する会社員が衣装のウルトラマンスーツを脱げなくなる「パンツをはいたウルトラマン」、新人背後霊の話「背後霊だかんな。」など。星ひとつ

書誌情報

ねじのかいてん

著者
椎名誠
出版者
東京 : 講談社
出版年
1989
ISBN
4062043041
目次
  • ねじのかいてん
  • 水域
  • パンツをはいたウルトラマン
  • ニワトリ
  • 二年C組
  • ゴミ
  • 月の夜
  • 選考経過
  • 背護霊だかんな。

超常小説と私小説がまざった短編集。「蚊」はぶっちぎりでおもしろい。自己中男が焼きうどんを作りながらの延々と続く独り言「真実の焼うどん」、占いや風水が日常生活を支配する「よろこびの渦巻」。私小説では、幕張の海を見て若かりし頃を思い起こす「海をみにいく」、家の近くに住み着いた強力ニワトリの話「さすらいのデビルクック」など。星ふたつ

書誌情報

著者
椎名誠
出版者
東京 : 新潮社
出版年
1984
ISBN
4103456027
目次
  • 真実の焼うどん
  • さすらいのデビルクック
  • 戸間袋急行
  • 山田の犬
  • 海をみにいく
  • よろこびの渦巻
  • 波濤のむこう側
  • 日本読書公社

雨がやんだら|シークがきた

ぼおーん、ぼおーん。打器が打ち鳴らされるなか、妻が“お召し送り”されていく... 「いそしぎ」。島に漂着した男が海岸で見つけた小箱からはじまる「雨がやんだら」。「生還」の命がけの格闘技のような野球など。勢いとアイデアで勝ち。星ふたつ

書誌情報

雨がやんだら

著者
椎名誠
出版者
東京 : 新潮社
出版年
1987
ISBN
4101448035
目次
  • いそしぎ
  • うふ。うふうふ。
  • 巣走屋本店
  • 雨がやんだら
  • 生還
  • 歩く人
  • シークがきた
  • 急行のりと3号
  • 栽培講座

ref. 国立国会図書館

シークがきた

著者
椎名誠
出版者
東京 : 徳間書店
出版年
1983
ISBN
4191227416
目次
  • いそしぎ
  • うふ。うふうふ。
  • 巣走屋本店
  • 雨がやんだら
  • 生還
  • 歩く人
  • シークがきた
  • 急行のりと3号
  • 栽培講座

ジョン万作の逃亡

超常物と小説物を含む短編小説集。「悶絶のエビフライライス」では、食堂で相席になった人たちが死闘(?)を繰り広げる。彼らの平然さは少しおかしい。迫力ある「ブンガク的工事現場」もおすすめ。星ふたつ

書誌情報

ジョン万作の逃亡

著者
椎名誠
出版者
東京 : 角川書店
出版年
1982
ISBN
-
目次
  • 悶絶のエビフライライス
  • 米屋のつくったビアガーデン
  • ラジャダムナン・キック
  • ブンガク的工事現場
  • ジョン万作の逃亡