スサンネ・ビア

ジョシュ・マラーマンの原作を、『メッセージ』などのエリック・ハイセラーが脚本、スサンネ・ビア監督で映像化したNetflixオリジナル映画。謎の病に冒された世界。得体の知れない何かを目にすると、人々は自ら死を選んでしまう。絵描きで妊婦のマロリーは、他者とあまり係わらず、自分の子供にも興味がなかったが、重たいお腹を抱えて殺伐とした世界に放り出されるのだった。

1929年、アメリカ東部のグレート・スモーキー山脈。製材所を営む野心家ジョージは、先住民の美しい娘セリーナに一目惚れする。伐採キャンプ育ちのセリーナは、その知識を発揮し、公私共にジョージのよきパートナーとなるのだが。彼女は燃えたぎる危険な心をもつ女だった。ジェニファー・ローレンスが希代の悪女を熱演。

刑事のアンドレアスは、愛する妻と生まれたばかりの息子と共に、水辺の家で満ち足りた生活を送っていた。しかしある夜、息子が息をしていないことに気付く。錯乱した妻は通報すれば自殺すると言い、途方に暮れたアンドレアスの頭にある考えが浮かぶ。それは善なのか悪なのか。

原題は「髪のない美容師」。乳がんの治療が一段落したイーダは、大好きなレモンを抱えて明るい気持ちで帰宅する。しかし、家では夫が若い女性と浮気中。なんともいえない気持ちのまま、娘の結婚式に参加するため、イーダはイタリアへ向かう。南イタリアの風景と色合いが美しい。中年女性のシンデレラストーリー、スサンネ・ビア風味。王子様役にはピアース・ブロスナン。

少年エリアスは学校でいじめを受けていたが、転校生のクリスチャンが相手を棒で打ちのめし、ナイフをのどに突きつける。エリアスはその暴力性に抵抗を感じながらも、ふたりは仲を深めていく。アフリカの難民キャンプで医師として働くエリアスの父は、暴力による応酬の無意味さを説くのだが。明確な答えを出せなくても、向き合い続ける大切さを痛感する。

夫を突然亡くしたオードリー。葬儀の日、彼女は夫の親友ジェリーのことを思い出す。人が好い夫は薬物中毒者のジェリーを見捨てず大切にしていたのだった。ジェリーを疎ましく思うオードリーだが、彼女は荒んだ生活を送るジェリーに支援を申し出て、自宅の一角を提供する。愛する人の死にどう向き合うのか。

インドでストリート・チルドレンの救済を行うヤコブは、母国デンマークの実業家から資金援助の提案を受ける。絆の深い少年に、彼の誕生日には必ず戻ると約束し、ヤコブはコペンハーゲンへ向かう。しかし、そこでは思わぬ展開が待っていたのだった。

前科者で粗野な弟に対し、兄ミカエルは優秀な軍人で順調な人生を送っている。ある日、ミカエルは愛する妻と娘たちを残し、戦地アフガニスタンでの任務へ向かうのだが。愛と命と暴力について。

結婚を間近に控えたセシリとヨアヒム。しかし、不意の事故がヨアヒムを襲う。加害者となった女性。そしてその夫。一瞬の出来事を機に、彼らの人生は行き先に惑い始めるのだった。