セドリック・クラピッシュ
Cédric Klapisch
2023年8月9日 更新
1961年、フランスのヌイイ=シュル=セーヌ生まれ。フランス国立映画学校(La Fémis)を志したが叶わなかったため、アメリカに行き、ニューヨーク大学大学院で映画を学んだ。帰仏後に製作した短編『Ce qui me meut』(1989)がフランス批評家協会賞を得る。初めての長編映画『百貨店大百科』(1992)は、セザール賞にノミネートされた。日本で初めて公開された作品で多くの支持を得た『猫が行方不明』(1996)は、ベルリン映画祭国際映画批評家連盟賞を受賞。『家族の気分』(1996)はフランスでヒットし、セザール賞(脚本)、モントリオール国際映画祭審査員特別賞などを受賞。自作へカメオ出演しているので、それを見つけるのも一興。
Salade grecque
ギリシャ・サラダ
テレビシリーズ
『スパニッシュ・アパートメント』シリーズ4作目。グザヴィエの大きくなった子供たちが主人公に。若き起業家の兄トムは、祖父が兄妹に遺した建物を相続するため、アテネに留学中の妹ミアを訪ねる。そして兄妹は性別や国籍もさまざまな人たちと生活を共にするようになり。それはグザヴィエたちの経験と同じようで異なる今の時代の物語。懐かしい人物たちも再集合。
公開年 2023 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ ローラ・ドワイヨン アントワーヌ・ガルソー
En corps
ダンサー in Paris
公開年 2022 製作国 フランス ベルギー オランダ 監督 セドリック・クラピッシュ
Deux moi
パリのどこかで、あなたと
公開年 2019 製作国 フランス ベルギー 監督 セドリック・クラピッシュ
Ce qui nous lie
おかえり、ブルゴーニュへ
家業を継ぐことに反発して家を飛び出たジャンは、父の危篤を受け10年ぶりに故郷のブルゴーニュへ戻る。家では父に代わり、妹のジュリエットが弟のジェレミーと共にぶどうの栽培醸造に取り組んでいたが、多額の相続税に継続が難しくなり。三兄妹の強い絆と成長を描く、監督のユーモアに満ちた家族物語。ぶどう畑の風景が美しい。
公開年 2017 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Casse-tête chinois
ニューヨークの巴里夫 ( パリジャン )
『スパニッシュ・アパートメント』シリーズ3作目。40歳になったグザヴィエの人生は、年齢にふさわしい堅実さからは程遠く、組み木のパズルのようにこんがらがっている。妻と共にニューヨークへ去った子供たちが恋しく、グザヴィエは突発的にアメリカへ移住するが。
公開年 2013 製作国 フランス アメリカ ベルギー 監督 セドリック・クラピッシュ
Ma part du gâteau
フランス、幸せのメソッド
シングルマザーのフランスは、工場の倒産で失業するが一念発起。パリで家政婦の研修を受け、株式ブローカーのスティーブに雇われる。株の動きは読めても人の心を読めない彼に、フランスは大切なものを伝えようとするのだが。監督の得意な下町人情があたたかいコメディ。
公開年 2011 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Aurélie Dupont danse l'espace d'un instant
オーレリ・デュポン 輝ける一瞬に
テレビ映画
バレエを愛するクラピッシュ氏が撮る、オペラ座のエトワール、オーレリ・デュポンのドキュメンタリー。しなやかで力強く華麗に舞う裏で弱音を吐きながらも確実に仕上げる。プロらしい負けん気の強さをもち、パリに生きる市井の人でもある彼女の姿が、クラピッシュ氏らしい画の中から浮かび上がる。
公開年 2010 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Paris
Paris
心臓を患い、余命わずかと告げられたダンサーのピエール。彼はアパルトマンから街の人々を眺めながら、生きているだけで十分幸せじゃないかと思うのだった。新しい恋に後ろ向きなピエールの姉、女子学生に恋をする歴史学者、アフリカからパリを目指す青年。パリの街を舞台にした群像劇。
公開年 2008 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Les poupées russes
ロシアン・ドールズ
『スパニッシュ・アパートメント』続編。グザヴィエ青年は30歳を目前にして、仕事や恋に悩みつつ自分探しの毎日を送っている。ロシアの人形マトリョーショカのように次々とふたを開けて行けば、いつか本当の自分が見つかるかもしれないと。
公開年 2005 製作国 フランス イギリス 監督 セドリック・クラピッシュ
Ni pour ni contre (bien au contraire)
スナッチ・アウェイ
何か物足りない日々を送るテレビカメラマンの彼女は、あることからギャングと関わりをもつようになる。シャンゼリゼ通りの夜景が美しいパリを舞台に、彼女の前に善と悪、ふたつの道が広がる。原題は賛成でもあり反対でもある、のような意味。
公開年 2003 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
L'auberge Espagnole
スパニッシュ・アパートメント
ヨーロッパの交換留学システム“エラスムス・プログラム”を利用して、バルセロナの大学に留学したグザヴィエ。彼の見つけた住まいは、国籍・性別様々の5人が暮らすアパート。言葉も文化も違う人々の中で暮らす青年の1年を描く。何か新しいことがしたくなる映画。
公開年 2002 製作国 フランス スペイン 監督 セドリック・クラピッシュ
Peut-être
パリの確率
新世紀を目前にしたカウントダウンパーティー。アルチュールは恋人から子どもが欲しいと迫られる。仕事や生活は不安定だし、地球環境も悪化している中、子どもをもつことを躊躇するアルチュール。そんな彼が、恋人を避けて入ったトイレの天井の先に見たものは。
公開年 1999 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Un air de famille
家族の気分
毎週金曜日の夜に行なわれる一家恒例の食事会。集合場所である長男の店に集まった母親、長男、次男、妹、次男の妻、店のバーテンダー+高齢の犬。小さなすれ違いが彼らの日々積み重なったお互いへの不満を噴出させる。不満はあるが自分を変えることはしたくない。けれど理解をしてほしい。そんな家族の葛藤を独特のコメディで描く。
公開年 1996 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Chacun cherche son chat
猫が行方不明
久々のバカンスに出かけたクロエ。ところが預けた愛猫グリグリが行方不明に。グリグリを探して奔走する彼女の前に現れるご近所の人たち。恋も仕事もなんだか冴えない彼女だけれど、新しい人間関係を通して今までとは違う世界が見えてくる。うまくいかないことがあっても人生捨てたものじゃない。元気を与えてくれる映画。
公開年 1996 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Le péril jeune
青春シンドローム
親友の恋人の出産に立ち会うため、病院に集まった4人の男性。出産までの間、彼らは高校時代を思い起こす。1970年代、学生運動で揺れるパリの高校で過ごした時間。ばかばかしいほどに楽しいけれど現実的でもある。セドリック・クラピッシュ作品の常連ロマン・デュリスのデビュー作。
公開年 1994 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Riens du tout
百貨店大百科
倒産寸前の百貨店を建て直すべく、新社長があの手この手を展開する。新社長の方針は人間性尊重と個性解放。社員同士のつながりが弱く士気の低い職場に、彼の思想は届くのだろうか?派手ではないけれど、たくさんの登場人物の個性が活かされた心穏やかなる映画。
公開年 1992 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
Ce qui me meut
(私を動かすもの)
短編
公開年 1989 製作国 フランス 監督 セドリック・クラピッシュ
In transit
トランジット
短編
クラピッシュ氏が大学院時代に撮った短編。経由地NYの空港に降り立った音楽家の男は、乗り継ぎ便がキャンセルされたことを知る。どうしてもその日中に移動したい彼だが、明日にならないと便は用意できないという。仕方なく航空会社が用意したホテルに移った男は、観光バスに乗ったり、掃除婦と仲良くなったりするのだった。
公開年 1986 製作国 アメリカ 監督 セドリック・クラピッシュ