ZenFoneを手に台北旅行
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1月末に台北へ行った。先日買った台湾メーカーのスマートフォン、ZenFoneをお供にして。入れたSIMカードは事前に日本で入手した遠傳電信のもの。ZenFoneが遠傳電信のLTE周波数帯域にすべて対応していたからか、どこで見ても4Gだった。
前回台湾へ行ったのは数年前の5月で、蒸し暑い沖縄からさらに蒸し暑いところへ行くのが耐えがたく、始終いらいらしていたのを覚えている。
しかし、冬の台湾は違った。湿度が低い。沖縄と同じで冷たい風が吹き、雨が降ったりするのだけれど、湿度が低い。臭豆腐やもつの(夏だと吐きそうな)匂いに満ちた夜市も初めて楽しむことができたのだった。
夜市で食べておもしろい味だったのは、薫製にしたような豆腐を烏龍茶で煮たもの。少し甘く、にんにくや八角、ミントのような葉などが入っていた。
五分埔商圏という洋服問屋がひしめくところでは、道で売られていたベビーカステラを食べた。焼き立てのほかほかで、とてもおいしかった。
中山駅の地下街で飲んだ台湾産のコーヒーは、まろやかでお茶のような味わいだった。爐鍋咖啡というお店で、台北に何店舗かあるらしい。
コンビニのヨーグルトもおいしかったな。さっぱりしたヨーグルトに自然な香りの柑橘系ソースがついていた。牛の絵が描かれた容器とたまごボーロが一緒になったものがあって、知らない味かと買ってみたら、ふつうに牛乳とたまごボーロだったり。
ある日は猫空へ。高いところが苦手なので、山の風が吹き抜ける長距離ロープウェイは恐怖でしかなかったが、ときおり五色鳥の鳴き声が聞こえてきたのですこし落ち着いた。濃い緑によく似合う幻想的な鳴き声。
山の上では茶葉料理店へ。そこで頼んだ葉っぱ炒めは、大型シダのオオタニワタリだった。つるつるシャキシャキした食感は記憶にあるのだけれど、どこで食べたのか思い出せない。
茶葉料理店を出て、てくてくと歩いてたどり着いた晨曦茶房は静かでよいところだった。素朴な作りの建物を猫がときおり横切る。ほのかに甘く、香りのよい鉄観音茶。それを小さな器で何杯も飲んでいると、時間の感覚がなくなり無限。
台北もクラフトビールが人気と聞き、何軒かのぞいてみたのだけれど、飲み屋に入る習慣がないので勇気が出ず、のぞいただけで入れなかった。
しかし、最後の夜に勇気を出さなくても入れそうな大きなお店を見つける。台北駅そばの商業ビル内にあるLe blé d'or。そのお店が醸造している黒、アンバー、苺のビールを飲み比べセットで楽しんだ。ラガーだけれどドライすぎず、ゆっくり味わえる感じだった。
前回の旅では、お店の看板に「日式(=日本風)」と書かれたものをよく目にしたけれど、今回は日本語の看板が目についた。台北駅の周りには日本のチェーン店も多く、泊まった宿の建物にもスシローが入っていて、長い行列ができていた。
台湾の外食料理は味が薄めで、それが好きなのだが、そのうち日本の妙に濃くて人工的な味が浸透していくのだろうかと思ったりもした。