ねおき

ASIAN KUNG-FU GENERATION パリ公演

公開

先日、アジカンのライブに行った。前に行ったのは、横浜スタジアムでのデビュー10周年記念ライブだったので、2年ぶりだろうか。

今回の会場は、パリのモンマルトルにあるLa Machine du Moulin Rouge。ムーラン・ルージュにライブハウス?と向かうと、本当に赤い風車の真下にあった。昔はビートルズも公演したことがあり、いまはエレクトロ系を流すクラブらしい。

チケットはインターネットで購入し、印刷したものを使った。入場の整理番号はなし。入り口でバーコードを読み取ってもらい、荷物検査で鞄の中を見せる。クロークは入ってすぐの左手にある階段を上ったところにあり、コートひとつで2ユーロ。

ホールの手前にお酒を楽しむ広めの空間があったり、「machine」だからか内装がしゃれた工場ぽかったり、なかなか居心地のよい感じだった。お店のサイトによると収容人数は800〜1,000人。その夜は、ぎゅうぎゅうでもなく、すかすかでもなく、ちょうどよい混み具合だった。

日本語を話している人もちらほらいたが、フランス語を話す人がほとんどのようだった。アニメの服を着た人もちらほら。アジカンの曲とは関係ないアニメなども。この辺りが後藤さんの日記に書かれていた「親日というブースター」の下地なのだろうか。どうだろう。

みなさん、ローディーが出てきて楽器の確認をするだけで、もう大歓声。期待が高まる。

演奏された曲は古めのものや、盛り上がるものが多かったような。日本でこういう選曲はなかなかないだろうし、この大きさの箱で聞くことももう難しいだろうし、と郷愁を覚えた。

会場は大盛り上がりで、喜多さんが歌う「嘘とワンダーランド」にも大喜びだった。温かくて熱くて、アジカンを大好きなのが伝わるとてもすてきな空気だった。アンコールのときの足踏みがおもしろかった!

その夜は大満足でぐっすり眠り、次の日はモンマルトルを少し歩いてから、TGVに乗って帰宅した。

その2日後、パリの東部で凄惨なテロが行われた。死者が最も多く出たバタクラン劇場は、2年前にアジカンがパリで初めてライブをした場所だった。

今回もバタクランで開催していたら?3日後だったら?「もし」や物事のつながりについて考え始めるときりがない。けれど、今回のテロは身近すぎ、日常を奪われた人々や彼らの親しい人々のことを思うと辛くてならない。